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2007年9月 8日 (土)

ログハウスの温湿度変化(その2:湿度編)

8888  前回の記事(温度変化データ)の続きで、今回は湿度変化データです。

 湿度変化の測定値は湿度が相対湿度の値なので、測定場所の温度を併せて考慮しない測定値相互の比較は意味を持っていないのですが、目安に外気温の変化(1カ所の測定値の24時間移動平均値)を合わせて表示し、外気温変化に対する室内空間の湿度変化の傾向として調べてみました。
 単純に読み取れる変化では、冬場から夏にかけて室内空間も湿度が高くなった事位は掴めそうですが、余りに当たり前の事で自分でも少々期待はずれな感じです。

 外気温で24時間移動平均値をとった理由は、前回のグラフを見てもらうと分かる通り、日中や明け方と1日の中での温度変化が大きいので、外気温変化全体の傾向が掴みにくかったからです。

 1階と2階の測定値(各階共に測定場所2カ所の平均値)から読み取れる事(この1年弱の経験からでは、相対湿度の変化は一般に空気中に内包する水分量の変化と言うよりは、気体自体の温度変化による影響の方を受け易い様に思われるので)には、恐らく2階の方が冬場は暖まりにくくて(暖房が1階の薪ストーブだけなので)低めに室温が推移した事と、一方で夏場は断熱効果が1階よりも劣る分だけ室温が暖かくなった影響を受けている様な気がします。

 

8889  さて、温湿度記録測定を計画した目的が本来床下空間の湿度管理だったので、それぞれの水分量を比較するべく露点温度変化の比較をしたのが、このグラフです。
 露点温度の値は、単純に空気中に含まれる水分量に比例するので、測定場所の気温の差による影響を除く事が可能です。
 この露点の測定値に、外気温の24時間移動平均値と床下の温度変化(3カ所の測定平均値)を併せてグラフ化しています。床下は温湿度環境的に安定しているので、単純に3カ所の平均値を採っています。
 今回の測定結果では、床下と外気の温度が逆転するのが5月前後だった様で、双方の空気の湿り具合(露点温度の高い方が湿っている)も5月中旬以降から逆転する(冬場には外気の方が乾燥傾向にありますが、途中で床下空間の空気の持つ水分量と同等以上になる)様です。

 床下換気口…、仮に換気口から導入する空気の水分量が内部空間の水分量と同等以上なら、換気するだけ床下内を湿らせる方向に効果がある筈です。
 よく一般に「湿気対策には換気をすれば良い」とは言いますが、夏場は床下内に露出する建物基礎などの躯体は外気温より低い筈(床下空間の温度が低いのは躯体温度が低いから)で、導入空気は躯体近辺で躯体温度相応に冷やされて湿度を高める筈です。
 換気を十分に行い建物の躯体を外気温度と同等以上に暖めるには、相当の空気量が必要な筈です。機械換気ならまだしも自然換気の換気口からの空気の運ぶ熱量なんて、接する躯体の熱容量と比較したら建物自体を暖める効果を発揮する様な量ではないと思います。
 つまり、床下内部が外部と変わらない温度でない限り、冷やされた側で湿気を高めてしまうのです。蒸し暑い日が仮に気温25度で湿度80%を超えて(上部湿度グラフではそれなりにある)いれば、数度気温を下げるだけで100%以上(つまり結露)する事になります。

 床下内の隅部分を含めて全体が暖まるまでは、導入された外気は、床下空間で冷やされて(湿気を高めて)逆に水分供給側に回っているのです。また、仮に湿ってしまった部材は、含水率が上がれば熱伝導率も良くなるので、さらに空気を冷やして結露を呼ぶことになるでしょう。
 「空気が籠ると湿気る」とは、隅など空気の移動の少ない所にある空気は壁や基礎から冷やされるので相対湿度は上がる事を、現象として見ているのでしょう。

 床下に炭などの調湿剤を敷き並べても、今時分の気候(首都圏などを想定)なら湿気を吸うだけ吸い終わっていて、冬場の乾燥を待っている状態(炭を敷き並べる行為が持つ基礎の断熱効果相当分の、相対湿度上昇抑制効果はあるかも)に思えます。換気口で外部と繋げていて、地球相手に水分を吸収出来るシステムなんて、基本的に無理があると思いませんか?

 何れにしても調湿剤は、1年も経過せずに施工当初の効果を失っている筈です。調湿剤の公表データは殆どが密閉環境での短期間の効果で、年間通じた計測データを公表している調湿剤は意外に見つからないものです。
 また、送風機で空気の拡散をする対策も、局所的に湿度が上がる事は防ぐと思いますが、均一に湿らせている様に思います。送風機で空気を当てて乾かすと言っても、高湿度環境では送風しても簡単には乾かない(高湿度=空気の保持出来る水分量の限界近く)様に思います。

 スピリチュアルな方面は不得手なので分かりませんが、多分、床下環境の湿度改善に対して、除湿系以外に客観的な説得力を持つ方法が無い様に思います。

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